三作目 ブリグズビー・ベア
転職してから落ち着いて夏季休暇を貰った勢いで映画を見ました。
とはいってもこんなご時勢、家の中で見るほうが安心だし前から気になってた映画見るか~となめ腐った態度で酒とつまみをコンビニで買ってから見始めたんや。
飲食を忘れるくらい心にどかぁんとくる映画を見たので、ここに残しておきます。
三作目
「ブリグズビー・ベア」
2017年 製作 アメリカ
上映時間 100分
日本放映日時
2018年 6月 23日
監督 デイヴ・マッケイ
出演 カイル・ムーニー クレア・デインズ マーク・ハミル グレッグ・キニア
あらすじ
25歳のジェームスは、物心ついたときから外の世界を知らず、小さなシェルターで両親と一緒に生活してきた。毎週ポストに投函される教育ビデオ“ブリグズビー・ベア”を見て成長してきた彼は、映し出される世界の研究に没頭する。ある日、突然ジェームスは警察に保護され、衝撃的な事実を知ることになる。
予告編
一部の方からは絶賛の声が上がり男、ネットでも話題になっていたようです。
設定だけ見ると主人公の悲しい過去があって、これからに向き合わないといけない…
そんなようにも思えますが、冷たさや暗さを全く感じさせないコメディ映画でした。
誘拐犯や本当の両親も本当に暖かい。
意見を言うときも最初は押し付けのような感じだし、妹も今更という感じで冷たい・・・
最初は言葉も話せるし、理解もあるけれど外を知らない青年がただ大きな世界に触れたことでつらい現実と向き合ってうちのされる映画化と思っていましたが、見てみるとまったくもって真逆。
自分が暮らしてきた生活は偽りであり、愛してくれたパパとママは嘘の存在。
ヒーローと信じていたものは架空であった。
それでも自分が求め、糧になっていたものは存在しない。
それなら自分でつくればいいんだ!と奮闘するお話。
個人的にはフォレスト・ガンプとダブって見えるところもありました。
自分だけが異質な存在で、誰ともあわないましてや25年物間当たり前としてきた生活すべてが違っている。
なのに、それを頑なに否定するのはお医者さん(救助された後のメンタル治療として担当しているドクター)だけ
他人(モブ)は好奇心で主人公にかかわってくるのに、近しい人々は外見やその人の背景を見ず、夢や希望に惹かれて集まってくる。
どの人も厳しい言葉を行ったとしても、それの裏には愛があって行っているからこそ寂しさを感じない そんな雰囲気でした。
時折外の世界を知らない主人公だからこそ出てくる本気で言ってるのにジョークにしか聞こえない言葉の数々は少し緊張感のあるシーンを和らげてくれる優しさを感じます。
見ていればこんなの御都合主義であって、現実はそんなに厳しくない!とも思うような場所もありますが、そんなのを吹き飛ばしてくれる明るい作品
最期はすごくすっきり!希望の明日へレディーゴー!なオチではないですが、彼なりの一つのゴールを迎えます。
ヒーローもののような燃え滾る正義感に心が共振する
ホラー映画のような得体のしれないものとの対峙に物怖じする
ヒューマンドラマのように頬に河が出来る
ラブロマンスのような身を焦がすような情熱に包まれるような
そんなことはないですが、まるで心をグラグラと揺らしていくような不思議な感覚に包まれて誰もが持っているかもしれない、昔に見た綺麗な言葉で言う夢や希望、活力をなんとなく思いださせてくれる作品。
なんだか不思議な映画でした。
※主人公、ジェームスが大好きな教育番組、ブリグズビー・ベアの1シーン
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